ブログ「噴火史情報学入門」第2回

カルデラ火山:
カルデラ火山(caldera volcano)は,大規模火砕流(large-scale
ignimbrite)の噴出によってできた陥没地形であるカルデラとその他の火山からなる.九州には,阿蘇や姶良といった直径10km超の大規模なカルデラがある.大規模火砕流は,噴出源付近に止まらずに周辺に火砕流台地(ignimbrite plateau)をつくり,100km以上も流走することもある.このような火砕流噴火はめったにおこらないが,カルデラ形成後に後カルデラ火山とよばれる火山活動が続く.阿蘇カルデラの中岳や姶良カルデラの桜島などがその例である.中岳や桜島は成層火山(stratovolcano)であるが,富士山などの大規模なものとくらべて,その規模は小さい.また,スコリア丘(scoria cone)や溶岩ドーム(lava dome)といった単成火山(monogenic volcano)もつくる.

(奥野 充)

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