ブログ「噴火史情報学入門」第4回

溶岩ドームの形成とテフラ

溶岩ドーム(lava dome)の形成時には,block-and-ash flow型火砕流が流下・堆積し,それに伴う火砕サージ堆積物(pyroclastic surge)や降下火山灰層(ash fall deposit)が形成される.このような噴火活動は,雲仙普賢岳の平成噴火でよく知られるようになった.同様の溶岩ドームは,中部九州の由布岳や北アルプスの焼岳など日本各地にあり,溶岩ドーム形成に伴うテフラよりも少し上位の土壌層中に砂礫片が多数見られることがある.このような砂礫片は,溶岩ドーム形成後の冷却過程で水蒸気噴火がおこったことを示唆する.(奥野 充)

カテゴリー: コラム, ブログ「噴火史情報学入門」 タグ: , , パーマリンク