ブログ「噴火史情報学入門」第10回

第10回:階段図

過去の火山噴火の年代と規模(噴出量)がわかると,階段図と呼ばれる図ができる.縦軸を規模,横軸を年代とすると,噴火時に縦線,休止期に横線ができる.このようにしてできる階段の上の角が揃うと規模予測型,下の角が揃うと時期予測型といい,前者が噴火の開始条件,後者が終了条件がほぼ一定であることを示す.
このような規則性は,マグマがほぼ一定の割合でマグマ溜まりに蓄積されていることを示唆する.通常の噴火では,地質学的に短期間で噴火が終了するが,現在の桜島のように噴火が長期にわたり続くことがある.このようなタイプの噴火は,いつまで経っても噴火の終了条件を満たせていないと解釈できる.

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