ブログ「噴火史情報学入門」第13回

第13回:大規模火砕流堆積物とカルデラ形成

九州には約3万年前(cal kBP)の入戸(いと)火砕流や9万年前(ka)の阿蘇4火砕流などの大規模火砕流堆積物が分布しており,これらに伴ってカルデラが形成されました.阿蘇4火砕流堆積物は,広い範囲で溶結しています(写真:原尻の滝).溶結とは,火山灰と軽石からなる火砕流が堆積後に再び溶けて固結したもので,軽石がレンズ状に引き延ばされたユータキシティックストラクチャーがみられます.下の写真は,九重火山群南麓で,飯田火砕流堆積物に覆われている非溶結の阿蘇4火砕流堆積物です.一方,入戸火砕流堆積物はほとんど溶結せずに,南九州一円に火山灰と軽石からなるシラス台地を形成しています(非溶結).

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