ごあいさつ:噴火史情報学の確立をめざして

 本研究所は,2012年4月に本学の産学官連携研究機関のひとつとして設立され,学術調査やシンポジウムの開催など,順調に活動を続けております.

 本研究所は,火山噴火史に関する情報の収集と発信を国内外で行うことを目的とし,主に噴火史研究と情報工学が連携して「噴火史情報学」を新たに確立することをめざしています.噴火史研究からは,海外を含めた学術調査の結果を,データベースや論文として効率的に整理・保管し,情報工学からは,噴火史データを対象として新たな応用をさぐることになります.具体的には,噴火史研究データベースの構築や学術誌「Eruptive History and Informatics」の刊行などを考えています.

 また,産学官連携研究機関ということもあり,研究成果の社会への還元も強く意識しており,ジオパークなどとの連携や社会インフラを中心とした防災への活用も考えています.これらの活動が,幅広い興味をもたれることを期待しています.

所長 奥野 充